ある中小企業の実例です。昔作成した就業規則に退職金規定があったのですが、現実には、一度も運用されたことはなかったようです。

そんな折、万引きで捕まった従業員に対し、会社が退職金を払わずに解雇しようとしたものです。会社を辞める際、従業員は退職金の不払いに会社の度重なる説得に応じ一度は同意しましたが、後で決心を覆し、会社規定に基づく退職金の支払いを求めて、裁判を起こしました。

結局、裁判所は就業規則の効力を認め会社規定に従った退職金の支払いを命じました。

古い就業規則や、市販で販売されている就業規則をそのまま使うことは非常に危険です。特に、昨今ではインターネットの普及により労働者の労働諸法令に関する知識が向上しています。むしろ、経営者よりも詳しいくらいです。藤田社会保険労務士事務所は、経営者が労務に関するトラブルに巻き込まれないよう全力でサポートします。